刑務所からの出所後の実態。生活を安定させるために必要な事

普段の生活では縁がないと思われる刑務所ですが、冤罪や不慮の事故で服役する可能性が0ではないのが今の世の中です。

そんな刑務所で服役すると出所後に受け入れ先がなく生活が安定しないという現状があります。

受け入れ先がない場合は更生保護施設などで援助を受けることもできますがその期間は約半年間です。

刑務所の出所後にどのような生活を送っているのか、調べてみました。

刑務所から出所後の生活について。まずは就職活動から

刑務所を出所後、何が一番壁になりどんな困難が待ち受けているのか。

それは「仕事」です。

受刑中から既に出所後の働く場所が決まっている人は極わずか。ほとんどの人が仕事が全く決まっていない状態で出所することになります。

最近は日本財団の働きによって、元受刑者を積極的に雇おうという動きもあり、それに賛同する企業も増えてきてはいます。

しかし実際にそういった企業に就職できる人は、全体の0.1%にも満たないのが現実なのです。いくら「職親プロジェクト」なるものを掲げても難しいのです。

刑務所内にも求人広告が来ますが、週6日で総支給12万円といったものがほとんどで、それなら短期でもずっと時給の高いバイトを続けた方が稼げると考えてしまうのです。
出所後の就職がいかに難しいのかがよくわかると思います。

ハローワークには、「協力雇用主制度」といって、前科がある人を雇っている企業を紹介してくれる制度がありますが、それを利用している人はあまり見かけませんし、普通に面接をして正直に前科を打ち明けるケースもありますが、それで就職が上手くいくとは到底思えません。

刑務所から出所した人は生活保護を受けられるのか?

生活保護を申請したいと考えるのは当然ですよね。だって仕事が見つからない収入も得られませんし生きていくことができません。

でも審査が通るかどうかが不安になると思いますが、実際に申請して通った元受刑者は確かにいます。
すぐに審査も通り、申請後2週間程度で支給されたそうです。

どうしてそれほどまでに早くスムーズに進んだのか。
これは、出所時に予め、刑務所の職員が申請の手続きをしてくれたからなのです。

出所してその日には保護施設に入居し、アパートを探して入居もすぐにできるようになったとのこと。

施設によっては、ケースワーカーがいる場合とそうでない場合があります。
もしケースワーカーがいない施設であれば、出所が近くなった時に庶務課で申請願いを出して置けば、出所に合わせて受給することも可能になるようです。

刑務所内で無駄な出費をしなければ、3年ほどの刑期で大体少なくても8万円は貯まります。無事故で過ごして通常の工場で働いた計算になりますが、2年半程度になると、作業賞与金といった毎月1万円前後の報奨金をもらえるようになります。

刑務所から出所後の生活で大変だと感じた事

出所後に大変なのは仕事探しだけではありません。

長い間塀の中で暮らしていると、実は外に出てからの人混みに酔いやすくなるというのです。特に都心部の満員電車は苦痛でしかありません。

また、10数年近く刑務所生活をしていると、当時と今とのギャップに驚くことがあります。
例えば切符の買い方一つにしても、10年も経てばその買い方や方法も変わってきますし、携帯電話が普及している現代、公衆電話の数も減り、電話をするのに探すだけでもかなり苦労します。

ただ皆さん実感するのは、やっぱり食べ物のおいしさ。
塀の中では好きな時に好きな物を好きなだけ食べることが出来ませんので、自由に食べれることが出来るだけでも幸せを感じるようです。

コンビニも種類が増えたと実感しますし、東京だと何をするにも値段が高いので、出所後の金銭管理も大変です。

住むところがなくなるのが一番大変なので、家賃は直ぐに振り込む方がいいでしょう。

朝も習慣で早くに目が覚めてしまうのがなんとも悲しいようです。

受刑者が出所後に更生し、自立した生活を送るために必要な事

家族や身寄りもなく帰省先が無い場合、出所後は自分一人で生きていくしかありません。そのために何が一番必要なのか、それはやはり「お金」しかありません。

出所後自立してしっかり生活の基盤を固めていくためには、何が何でも仕事を見つけるしかないのです。

更生保護施設を利用する方もいますが、いずれにしてもその期間中に何としても就職先を頑張って探す姿勢を持たなければなりません。

出所がゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートだということを忘れずにいてください。

受刑者本人が全身全霊で努力することは当然ですが、社会全体も受刑者に対する理解度を深めなければ、再犯を減らすことはできないのです。

受刑者の雇用を積極的に行っている企業も少しずつ増えてきてはいますが、社会全体から見ればほんの少数でしかありません。全国的に支援する企業が増えるのが今後の課題とも言えます。

刑務所の生活。刑務官の仕事は危険もある

刑務所の生活の中心は「刑務作業」と呼ばれる仕事をすることです。

作業内容は様々で、封筒作りや家具製作まであり、受刑者の特性に合わせて作業が決まります。作業によっては、刑務所内で国家資格を取得することも可能です。

美容師の資格を取得することもできますので、取得できれば刑務所内にある床屋さんで働くこともできというわけです。

作業は受刑者の適性や性格、素行状況によって振り分けられるのですが、受刑者の中には不器用な人もいます。

あまりにも不器用すぎてどんな作業も十分にこなせない、そんな人に振り分けられた仕事がなんと「ただ一日中ずっと紙をちぎる」といった作業。でもそれを続けて刑期を全うした人もいるのです。

受刑者たちに目を光らせているのが刑務官ですが、罪を犯した人間が集まるのですから、日々危険がないよう監視しています。

しかし残念ながら危険がまったくないとは言い切れません。決して油断はできないのです。