警察と消防の違いについて。似ているようで違う仕事内容と権限

「警察」と「消防」はどちらも私達国民の生活や安全を守っていますが、違いは説明できますか?

警察は主に犯罪に関する捜査、消防は火事や緊急の時に出動するといった違いでしょうか。

どちらもとても重要な仕事ではありますが、今回はその違いについてみていきましょう。
消防官と警察官の違い、警察には3つの権限があるといいます。
よく聞くのは、「職務質問の権限」ではないでしょうか。その他の権限についても詳しくみていきましょう。

仕事の内容の他に、給料やお休み事情はどうなっているのでしょう。違いを比較してみました。

警察と消防の違いについて紹介

警察官と消防官、どちらも私たちの生活にピンチが訪れたとき守ってくれる存在です。
そのふたつは、どちらも体力的にも精神的にもタフであることが求められ、仕事内容もざっくり言えば町を守ること。
似ているふたつですがどんな違いがあるのでしょうか。

警察官と消防官の違い

警察官の相手は「犯罪」

警察官は主に人によって引き起こされた事件、つまりは犯罪に対処するための組織です。仕事の内容をざっと並べると、犯罪予防、犯罪捜査、被疑者逮捕に交通取り締まり。
警備などの仕事を任されている警察官も居ます。

消防官の相手は「天災」

消防官は主に自然災害に対処するための組織です。
東日本大震災などの震災や、火災、土砂崩れなどの豪雨、洪水などに立ち向かうのが消防官です。
業務内容は消火や救命救助、火災予防に防災などです。

職務内容におおまかな違いがあることはわかりましたね。
警察は犯罪と、消防は天災と戦っています。

他にも違いのある部分はあるのか、次の項目からもっと詳しく解説していきます。

警察と消防の違いは3つの権限

警察官と消防官には権限にも違いがあります。
警察官には以下のような3つの権限があります。

警察官の3つの権限

職務質問ができる

警察官には町の治安を守るために、職務質問ができる権限があります。
少しでも怪しいと思ったら声をかけて、保全を図るのが彼らの務めです。

武器を使用できる

警察官には武器を使用する権限もあります。
犯罪者の中には武器を持っている者もいます。警察官も武器を持つことで対応できるため、警察官は威嚇の意味でも武器を持っています。

逮捕できる

警察官の最も大きな権限はこの逮捕権ではないでしょうか。
逮捕権とは罪を犯した可能性のある人を逮捕する権利です。

この3つの権限は警察官のみが持つものです。
これらを行使することは彼らが正義の名に基づいて、人や町を守っている組織であるためです。

階級制度に違いはある?警察と消防の場合

似て非なるふたつの町を守っている組織は階級制度にも違いがあるのか、比較しつつ見て行きましょう。

警察官と消防官の階級

警察官の場合

警察の場合は上から警察庁長官、警視総監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長、巡査となります。
この階級は在籍しているのが警察庁なのか、警視長なのか、県警本部なのか、署なのかということでも肩書が変化します。

警察の場合は階級の上位になればなるほど、キャリアと呼ばれる国家公務員総合職として警察庁に採用された人が占めており、地方公務員採用、所謂ノンキャリアには出世に限界があるといわれています。

消防官の場合

消防官の場合は上から消防総監、消防司監、消防正監、消防監、消防司令長、消防司令、消防司令補、消防士長、消防副士長、消防士となります。
この大まかな階級の中にさらに細分化された階級があり、仕組みは警察と似ています。
ですが、消防官の場合は国と地方に強烈な縦社会的関係のある警察と違い、総務消防庁は地方の消防に助言や指導を行う程度の機関であり、地方消防への指揮命令権を持たない組織となっています。

このふたつを比較してみると、警察官は機関全体が体育会系的序列なのに対し、消防官は厳しく序列の定めはあるものの、機関全体を縦のつながりが支配しているという訳ではないようです。

給料、厳しさ、休みなど消防、警察、自衛隊を比較

今度は給料や仕事内容、休暇はあるのかなどということを、同じく身体を張って命を燃やし国を守る自衛官も含めて比較し、より深く知っていきましょう。

警察官、消防官、自衛隊。人を守る仕事のいろいろ

給料について

給料の多さで比べると警察官が一番多く、次点で消防官、最後に自衛官となります。
年収は階級ごとに違いがあります。
お給料は採用される自治体や採用区分などでも変化があるそうです。

厳しい仕事もある

仕事の厳しさで比べると自衛官が群を抜いて厳しい現場で働いています。
次点で警察官、最後に消防官です。
仕事の厳しさは種類の違うものですし、比較するべきものではありませんが自衛官がダントツできついといわれやすいのはその厳しい訓練にあります。
何週間も山にこもったり、数十キロの装具を身に着け、不眠不休で戦闘などの訓練をひたすらに行います。
自衛官は戦争と同じといっても等しい環境の中で厳しい訓練を繰り返すため、厳しさが生半可なものではないのでしょうね。

休暇はとれるかどうか?

お休みは消防官が一番多いです。時点で自衛官、最後に警察官です。
消防官は基本的に24時間勤務であるため、一日働いた次の日は非番となります。
非番はお休みという訳ではありませんが、出動するような事案がなければおやすみと似たものです。
消防官は出動すれば忙しく動き回りますが、そうでなければ時間に自由のある仕事です。いつ出動がかかるかわからないからこそ、休むことも仕事のうちなのかもしれませんね。
自衛官はゴールデンウィークや盆休み。年末年始などのまとまった休暇が取れます。
警察官は休暇など関係なく働きづめ、事件が起これば現場に急行!というドラマでも見たことのある流れが実際にあるので部署によってはお休みは取りづらいです。

消防士と消防官の違いは何か

ここまでいろいろな部分にフォーカスを当てて様々な角度から警察官と消防官を比較してきましたが、その中で「消防士」と「消防官」のどちらで消防官を呼ぶのが正しいのかと疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「消防官」というこの記事でも何度も登場させているこの単語は実は消防士の俗称です。
法律上ではこの消防官という言葉で消防士のことを呼びません。
なぜこのような俗称が生まれたかというと、それは警察官にならって消防官と呼び始めたのがはじめと言われています。

法律上の正式な消防官の呼び方は「消防吏員」もしくは「消防士」。
消防士は階級の一番下の肩書にありますし、消防吏員というのは消防組織法に明記されている消防にかかわる人や階級などを指す呼び名です。

もしこれから消防士になろうと考えている方がいるなら、面接などのオフィシャルな場では消防吏員と呼ぶのが無難でしょう。

ただ「消防官」という呼び名も消防官採用試験などの名称として一般的に広く使われています。

あまり深く考えすぎず、どれか一つの呼び方に統一して耳馴染みのある言い方を使っていけばいいのではないでしょうか。

警察官と消防官の違いとそれにまつわる仕事をご紹介しました。
国や町を守るため活躍している職業ですから、目指すとなると険しい道のりが待っているとは思いますが、もし志したのなら最後まであきらめず結果がどうあれ納得できる形になりますように。